近年は個人・法人問わず、広告やセールスに抵抗感を抱く人が多くなってきています。それは供給過多や誇大広告の影響が大きいでしょう。
目の肥えた顧客に商材を売る営業マンを、1から育て上げられる企業が今後伸びていくと予想されます。
ですが、実際に人材を育成した経験がある方はそう多くはないでしょう。
現在、経営者の3割以上が「営業マンの育成」を課題だと感じています。
弊社は今まで100社以上の企業様の採用代行を経験しており、その後の人材育成課題のヒアリングも数多くさせて頂いています。
そのデータを踏まえて、今回は未経験の営業をどうやって育成していくかを徹底解説していきます。
未経験に営業スキルつける企業の人材育成の思考法
新入社員・中途社員に限らず、未経験というのは良くも悪くも吸収力が高く、最初に教わったことや経験を軸に成長していきます。そこで間違った教訓や指導を受けると、修正するのが難しくなってきます。
つまり、最初の育成方針がその人の営業能力を大きく左右するのです。
以下、人材育成でおすすめの思考法をご紹介します。
- モノやサービスを売らせるな
- 商材を愛せ
- Teaching(ティーチング)ではなくCoaching(コーチング)
モノやサービスを売らせるな
まず最初に勘違いされやすいのが、営業はモノやサービスを売る仕事ではありません。
なぜなら、トップ営業マンはどんな商品を扱ったとしても売れるからです。つまり、営業力があれば商材の良し悪しは関係ないのです。
では営業の仕事とは何なのかというと、「お客様のお困りごとを解決する仕事」です。
お客さんが困っていることがあり、それを自社の商材を使うことで解決できるということを教えるのです。この大前提を理解できなければ、新人営業は全員ただの説明マンとなってしまいます。
商材を愛せ
次に大切なのが商材の理解です。
よくあるダメな営業は、自社の商材の内容を理解はできても、商材の恩恵の部分を深く理解できていません。商材の恩恵を理解できていなければ「お客様がなぜその商材を買うのか?」を上手く伝えることができません。
まずは自分が売る商材を使ってみて、良いところと悪いところを理解することが大切です。
そもそも自分が欲しいと思っていない商材は人に売ってはいけません。
Teaching(ティーチング)ではなくCoaching(コーチング)
現在、あなたの指導法はティーチングですか?それともコーチングですか?
簡単にいうとティーチングは教える側が主体で、コーチングは教えられる側が主体です。
コーチングは今ある問題に対しての答えを伝え、コーチングは自分で考えさせます。
この場合の適切な指導はコーチングです。
営業という仕事は明確な答えがない仕事です。
- セールストーク
- ヒアリング内容
- お客さんに対しての対応
などの答えがないことに対して自分で考え行動しなくてはならないので、新人のうちから「どうすれば上手くいくのか?」という問題の解決策を自分で考えさせる必要があります。
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営業スキルをつける企業の人材育成とは
営業職は誰にでもできる仕事ではありません。ましてや未経験者には難易度が高いです。
ほとんどの会社の営業にはノルマがあり、常に数字を追い求めながら進んでいかなくてはいけません。
その中で結果を出せる人と、出せない人の違いを解説していきます。
- 本当の意味でのコミュニケーション
- 決めきる貪欲さ
- しつこさ
本当の意味でのコミュニケーション
コミュニケーションと聞いて、「話が上手い人」「誰とでも仲良くなれる人」などのイメージを持たれる方が多いですが、営業の観点からいうと間違いです。
コミュニケーションとは、相手の話に耳を傾け、本当に話したいことや伝えたいことを聞き取る能力です。傾聴力とも呼ばれます。話の上手さは相手の話を引き出すテクニックでしかありません。
営業では相手の不満や不安を聞き出すことが最重要となりますので、このコミュニケーション能力は必須の条件となります。
決めきる貪欲さ
営業は売上を上げて初めて評価される仕事です。どれだけ努力をしても最後に受注のサインをもらえなければ売上は0です。
新人営業が1番最初につまずくのが「受注できないこと」です。
できる営業マンは育成の段階から結果重視で動き、最後のクロージングで強烈な追い込みをかけられる人が多いです。
先に話し方や商品説明などのテクニカルなことを覚えさせるよりも、まずは「どうすれば受注するか」を考えさせることが重要です。
しつこさ
最後は「しつこさ」です。
営業の仕事は未経験の新人にとって、正直かなりきついです。
なぜなら、何度も断られて、冷たく扱われながらそれでも毎日営業をかけ続けなければならないからです。
その中で、心を痛めずに粘り強く続けていくことで結果が生まれます。
未経験で新人のうちからこのような「しつこさ」を育成することで、トップセールスへの道が開けます。
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営業が育たない理由
では次に、営業が育たない企業の特徴とその理由について解説します。
- 育成がマニュアル化されていない
- 成功事例やロールモデルがいない
- 営業自体が難しくなってきている
育成がマニュアル化されていない
1つ目は育成がマニュアル化されていないことです。
どんなに育成が上手い教育担当やマネージャーがいたとしても、それをマニュアル化しなければ再現性を持たせることはできません。
育成体制や方法を見直し、マニュアル化することで優秀な営業をブレなく育成することができます。
成功事例やロールモデルがいない
2つ目は成功事例やロールモデルがいないことです。
育成される人にとって自社に未経験からトップセールスになった人材がいれば、そこに希望が生まれさらに意欲的に業務に向き合うことができるようになります。
そのため育成の成功事例やロールモデルを作ることで、向上心や実現性を作り出すことは非常に重要です。
営業活動自体が難しくなってきている
3つ目は営業活動自体が難しくなってきていることです。
近年では企業の担当者が営業されることに慣れてしまって、難易度が高くなっています。
そのため成功体験を積み上げることが難しく、成長できる環境が作りにくいのが現状です。
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未経験の営業の仕事はNOを言われること
未経験の人材育成は大変難しいです。
ここからは未経験の営業が辞めないように心がけておくことを紹介します。
- 断られて当たり前
- 主体的に動く環境
- やりがいは数字で実感
断られて当たり前
未経験の新人営業の場合、最初はほとんど断られるでしょう。相手もバカではないので、下手な説明では買いません。
ですが、それは正しい状況なのです。
断られる経験を積み重ねることで、改善点を導き出していけるのです。そのことを育成段階で認識させましょう。
主体的に動く環境
人材育成において最も難しいのが、継続させることです。継続は習慣からくるものですが、業務の中だけで習慣を作ることは難しいでしょう。
ですが、社内の雰囲気や環境を変えて「やらないといけない空気感」を作るのです。そうするとこちらから言わなくても「やらないとおいて行かれる」「自分だけ浮いている」という風な感情が出てきます。
つまり、会社の雰囲気やムードを作り上げることで、社員が勝手に会社内の空気を読んで行動するのです。これは上司や先輩からの命令ではなく、あくまで主体的な行動のため、過度なプレッシャーにはなりません。
やりがいは数字で実感
次によく出てくるのが「やりがい」です。
仕事へのやりがいを、楽しさだと勘違いする人も多いですが、これは全くの誤解です。
やりがいとは業務の中での成果で感じることが最も健全で生産的な考え方です。
例えば、
- 売上を100万円伸ばした
- 離職率が20%低下した
- コストを10%カットした
などです。
特にオススメなのが抽象的な目標ではなく、具体的な数字で目標を設定し、常に確認できるようにすることです。数字は一度設定すると変わることがありませんので、目標設定の段階で意思共有できることもメリットの1つです。
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まとめ:営業スキルを人材育成で未経験に教えるということは
ここまで未経験の営業を育成する方法を紹介しましたが、
結論、これはかなり難易度が高くて、コストも工数もかかります。
1から人材育成したいという思いがなければ、採用に力を入れて営業経験者を入れる方が即効性があります。現在も営業経験者は引く手あまたなので、今後はさらに人材の取り合いになることが予想されます。