近年、採用サイトを用意している企業・会社が増えてきています。
「採用サイトって必要?」「どんな効果がある?」など、採用サイトについて気になっている採用担当者や経営者の方も多いのではないでしょうか。
実は、求職者の8割近くが採用サイトから情報収集を行っており、現代において採用サイトは必要不可欠となっています。
そこで今回は、採用サイトの必要性や、採用サイトで得られる効果、本当に効果の出る採用サイトのポイントなどを紹介していきます。
「採用サイトの制作する方法や効果を出すポイント」はこちらで解説しています。
採用サイトとは?目的や必要性は?
採用サイトとは、採用情報に特化したホームページのことです。
採用情報に特化したホームページを用意することで、求職者に企業の魅力を紹介を分かり易く発信することにあります。
会社概要や沿革の他にも、仕事内容、どんな人が働いているのか、採用者向けの社長メッセージなど、情報を採用に絞ったほうが効率的にアピールをする事ができます。
必要不可欠!他の求人媒体にはない”採用サイトの4つの強み”
- 制限なく情報を掲載できる
- デザインが自由自在
- 求職者に会社の信用をアピールできる
- ブランディングにもつながる
採用サイトの強み①制限なく情報を掲載できる
採用サイトは制限なく情報を掲載できることが強みです。
求人サイトなど一般的な求人媒体の場合「○文字以内」など、掲載する情報量に制限があることが多いです。ですが、自社採用サイトの場合は掲載情報や掲載期間に制限がありません。
採用サイトの強み②デザインやコンテンツが自由自在
採用サイトはデザインやコンテンツを好きなように操れることが強みです。
自由自在にデザインできることで、サイトの印象付けや自社のブランディングに役立ちます。
また、写真や動画で職場の雰囲気を伝えたり、自社の強みや実績をさまざまなデータで示したりなど、コンテンツも自由自在なので、求職者に自社の魅力を存分にアピールできます。
採用サイトの強み③求職者に会社の信用をアピールできる
採用サイトは求職者に「採用にも力を入れている企業である」と、信用をアピールできます。
求職者にとっても「企業の細かい情報を知れる」「文字ではわかりにくい雰囲気やイメージがわかる」などのメリットがあるため、求職者の不安の払しょくや信用の獲得につながるでしょう。
採用サイトの強み④採用ブランディングにもつながる
採用サイトは求職者の印象に残るメッセージを伝えられるため、採用ブランディングにもつながります。
採用ブランディングとは、採用活動をブランディングとしてとらえることで「この企業で働いてみたい!」という自社のファンを増やすことです。
採用サイトを通して濃密な発信をすることで、自社の魅力を知ってファンになってもらい、質の良い母集団形成や採用の効率化が実現するでしょう。
採用サイトの必要性は?「求職者の78%が閲覧」
スマホやネットの普及で採用サイトの必要性は増しており、採用活動において必要不可欠になってきています。
2019年3月にリクルートジョブズが全国の求職者に行った調査によると、求職者の78%は採用サイトを閲覧していることが報告されており、また採用サイト閲覧後に応募意欲が向上した人は、全体の6割以上を占めています。(出典:https://www.recruit.co.jp/newsroom/recruitjobs/press/pr20190708_1119.html)
従来は求人情報誌や求人サイトで仕事を探す求職者が大半を占めていましたが、求人検索エンジンの登場で、詳細な情報を求めて企業の採用サイトを併用して閲覧する求職者が増えてきていることが背景にあります。
昨今では「ブラック企業」という言葉に敏感になっている求職者も多く、採用サイトを通じて実際に働いている社員の声や働き方、会社の風土など、求人情報サイトではわからない詳細な情報を求める傾向にあるのでしょう。
これらのことから、現代の採用活動において、自社の採用サイトの作成は必要不可欠と言えるのです。
採用サイトの役割・目的は?企業サイトとの違い
企業サイト(コーポレートサイト、会社サイト)でも会社概要が掲載してあり、会社の顔になるサイトなのですが、企業サイトだけでは求職者には魅力が伝わりづらいです。
一方で採用サイトは、以下のように採用に特化した情報を載せます。
- 役割①福利厚生や仕事内容など、自社で働く魅力を伝える
- 役割②雰囲気を知ってもらい、働くイメージを持ってもらう
- 役割③実際に働いている社員の声で、将来の不安を払しょくする
- 役割④強いメッセージでプランディングを図る
そのため、求職者に必要な情報のみを的確に伝えられ、応募にもつながりやすくなるのです。
【必要不可欠】採用サイトのメリット・デメリット
ここからは採用サイトを作成・運用することで得られるメリットや効果について紹介していきます。
採用サイトで得られる効果をまとめると以下の通りです。
- 応募の質が上がる
- 採用後のミスマッチ減少
- 応募数の増加
- 採用コストを下げられる
- 作成には知識やノウハウが必要
- 外注する場合はコストに注意
- コンテンツを用意する必要がある
- 集客するには求人媒体を使う必要がある
採用サイトの4つのメリット
まずはメリットから紹介していきます。
メリット①応募者の質が上がる
採用サイトで得られる効果として、応募者の質が上がることが挙げられます。
採用サイトに自社が求めている人物像を明記することで、その内容に合った応募が見込めます。また、社内の雰囲気や社員のインタビューを掲載することで、企業の風土とマッチした人材の応募が増えることにもつながるでしょう。
応募者の質を上げることで、選考にかける手間やコストの削減、優秀な人材の獲得につながります。
メリット②採用後のミスマッチ防止
採用サイトで得られる効果として、採用後のミスマッチ防止が挙げられます。
採用した人材が会社とマッチしなかった場合、戦力として機能しなかったり、早々に退職してしまう可能性があります。
この場合、採用にかけたコストや、入社後の人件費などが無駄になってしまうため、採用後のミスマッチは大きな損失を生んでしまいます。
こういったミスマッチの原因は「入社前と入社後のギャップ」です。
採用サイトを導入することで、求人サイトやハローワークでは掲載しきれない詳細な情報まで発信できるため、求職者は企業の情報に納得した上で応募を決断します。
そのため、入社前のイメージと実際に働き始めたときのギャップが少なくなり、入社後のミスマッチ防止に繋がるのです。
メリット③応募数の増加
先ほど紹介した『採用サイト閲覧後に応募意欲が向上した人は、全体の6割以上を占める』という調査結果からもわかる通り、採用サイトを導入することで応募数の増加が期待できます。
採用サイトは掲載できる文字数に制限がないため、自社の魅力を存分に発信できることが特徴です。
採用サイトで自社について存分に伝えることで、求職者の興味を引き、魅力を持ってもらえます。その結果、応募数の増加にもつながります。
また、企業の自社採用サイトの有無はそのまま信用の有無につながります。採用サイトがないとそれだけで求職者に不安を抱かせ、応募を取りやめることもあります。
反対に、採用サイトがあるだけで求職者に「この企業は信頼できる」「ちゃんとしてる」といった印象を与えることができ、求職者の不安の払しょくになることも、応募数が増加する要因です。
メリット④コストパフォーマンスが良くなる
求人サイトでは掲載すると費用がかかるのに対して、採用サイト内で求人を掲載することに費用は掛かかりません。掲載期間も制限がないため、コストパフォーマンスが良くなります。
自社の採用サイトを持つことで、応募者の志望意欲を高め、人材のミスマッチや歩留まりを防止できます。
もちろん採用サイトは「集客」には向かないため、求人サイトや求人検索エンジンとの連携をする必要がありますが、採用サイトを作成する前よりも掲載費用を減らしてコストパフォーマンスを上げることができるでしょう。
また、上記で解説したように採用サイトを導入することで応募の質の向上、入社後のミスマッチの減少が見込めるため、無駄な応募・選考にコストをかけなくて済むことも、費用対効果を下げる1つの要因となります。
採用サイトの4つのデメリット
ここからは、採用サイトを作成・運用していく上でのデメリットや注意点を紹介していきます。
デメリット①作成には知識やノウハウが必要
採用サイトの作成・更新には、ウェブの知識やノウハウが必要になります。
そのため、HPの作成や更新ができる専門の人材がいなければ、社内で採用サイトを作成することはできません。
このような場合は、採用サイトの作成・更新をプロに外注するか、採用サイトの作成ツールを利用しましょう。
デメリット②外注する場合はコスト・時間に注意
社内に専門知識のある人材がいない場合は外注する必要がありますが、採用サイトを外注する際にはコストがかかることがネックです。
一般的に制作費用だけでも数十万~百万円以上かかり、サイトのちょっとした修正や更新にも数千円~数万円がかかってしまいます。
そのため、採用サイトを外注する際にはサイトの成果に合わせて費用を支払う「成果報酬型」のサービスを利用し、費用対効果を上げる工夫をすると良いでしょう。
また、採用サイトを外注すると制作時間が思ったよりかかってしまうことを把握しておきましょう。
「採用サイトの作成を依頼したのになかなか完成しない」「求人内容を更新したいのにすぐに反映されない」などと感じる企業が多くあります。
サイトの作成・更新は時間がかかることを念頭に置いて、早め早めに依頼しましょう。
デメリット③コンテンツの用意
採用サイトを自社で作る場合はもちろん、外注する場合にも「丸投げ」では効果の出るサイトを作ることはできません。
「代表メッセージ」「社員インタビュー」「社内の雰囲気が伝わる画像」など、さまざまなコンテンツを用意する必要があります。
採用サイトを作成する際にはコンテンツの用意にかかる時間や費用も計算に入れておきましょう。
デメリット④集客するには求人媒体と組み合わせる必要がある
採用サイトには「求職者に魅力を伝える」という効果がありますが、「集客」の機能はありません。
そのため、まずは求人媒体で興味を持ってもらい、採用サイトを見てもらうという動線を作りましょう。
具体的には「Indeed」や「Googleしごと検索」などの求人検索エンジンが最適でしょう。
【事例】採用サイトの目的や得られる効果は?
ここでは採用サイトで得られる効果について事例をもとに紹介していきます。
採用サイトは採用ブランディングに活かせることが強み
採用サイトは自由に発信できるため、デザインやコンテンツで求職者にメッセージを伝えられることが魅力です。
近年ではSNSを利用した採用ブランディングも注目を集めていますが、「時系列で流れるので定期的に発信しなければならない」「志望度が低い傾向がある」「炎上のリスクがある」などのデメリットもあります。
一方で採用サイトの場合、「作りこんだコンテンツは残る」「志望度が高い求職者にメッセージを伝えられる」「システムや外注を使えば工数削減もできる」といったメリットがあります。
そのため、採用サイトを作りこむことは採用ブランディングを進めるうえで必須と言えるでしょう。
【必要不可欠】ブランディングを高める採用サイト制作のポイント
ここでは、ブランディングを高める採用サイト制作のポイントを紹介していきます。
- 求職者の求める情報を掲載する
- 魅力の伝わる写真・デザイン
- わかりやすいエントリーボタン
- 採用サイト制作会社等に外注するのも手
1つずつ解説していきますので、採用サイト制作の際の参考にしてくださいね。
制作のポイント1.求職者が求める情報を掲載する
採用サイトの応募率を上げるためには。情報を精査して求職者が求める情報を掲載する必要があります。
では、求職者が求める情報とはどのようなものなのでしょうか。株式会社ディスコが実施した「キャリタス就活 学生モニター 調査結果」によると、学生が知りたい情報は以下の通りです。
- 実際の仕事内容(82.5%)
- 社風(66.5%)
- 求める人物像(55.4%)
- 給与水準・平均年収(53.9%)
- 他社と比べた強み・弱み(53.0%)
- 残業・休日出勤の実態(52.8%)
- 福利厚生制度(51.4%)
応募者は「自分にも働けるだろうか」「この会社に入って大丈夫だろうか」と不安を抱えています。そういった不安を解消するためにも、リアルな内容を採用サイトを通して発信していきましょう。
また、上記の内容以外にも、ターゲットに合わせてコンテンツを増やしつつ、求職者に魅力を持ってもらえるようにすることが大切です。

制作のポイント2.魅力伝わる写真・見やすいデザイン
写真やデザインで魅力を伝えられるのも、求人サイトや求人情報誌にはない採用サイトならではの表現方法です。
魅力のある写真や、自社の雰囲気が伝わるデザインで求職者に関心を持たせましょう。
最近注目されているのが動画による表現です。現場の雰囲気や一緒に働く社員の様子を動画で伝えることで、写真やテキストでは伝えられないリアルな雰囲気を伝えられ、求職者も職場のイメージがしやすくなります。
また、近年では求職者はパソコンだけでなくスマホからサイトを閲覧するため、スマホに対応したデザインにすることも、見やすいサイトを作る工夫の1つです。
制作のポイント3.分かりやすいエントリーボタン
応募率を上げるには、魅力的な内容とスムーズな動線のあるサイトを作る必要があります。
そのため、エントリーボタンはできるだけわかりやすく、どのページからもエントリーできるような設計にするのがベストです。
エントリーはできるだけ入力しやすくしたり、問い合わせも手軽にできるようにすると求職者の負担が少なく済み、応募数の増加につながります。
また、動線をわかりやすくする工夫として、応募してからどのような流れで選考が進んでいくのか、どの程度の時間で合否が確定するのかを記載することも戦略の1つです。
制作のポイント4.採用サイト制作会社等に外注するのも手
採用サイト制作をプロに外注することで、求職者に魅力的なコンテンツを作りこむことができることが魅力です。
採用サイトを制作する際に担当者が抱える課題として「採用サイトを見てもらえない」「採用サイトに掲載するべきコンテンツがわからない」「デザインをどうすればいいかわからない」などがあります。
採用サイトのプロに外注することで効率的な集客、最適なデザイン・コンテンツの採用サイトが出来上がるので、結果的に工数やコストの削減にもつながります。
「サイト制作のノウハウがない」「採用サイトの制作・運用に工数をかけられない」という場合は外注を検討してみてはいかがでしょうか。
【強みを生かす】採用サイト運用・集客のポイント
ここからは、採用サイトに集客するための運用方法を紹介していきます。効果の出るサイト運用のポイントは以下の通りです。
- 求人媒体と組み合わせる
- 説明会などのイベントと組み合わせる
- 効果を測定し、継続的に改善する
実は、採用サイト単体ではなかなかアクセスを稼ぐことができません。
なぜなら、採用サイトはSEO対策をしても会社名での指名検索でしか流入が期待できないからです。
そのため、あらゆる手段と組み合わせて集客することが大切です。

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運用のポイント1.求人媒体と組み合わせる
採用サイトを作成しただけでは、閲覧数は増えません。そのため、Indeedなどの求人検索エンジンと連携して、GoogleやYahoo!などの検索エンジン以外からのアクセスを獲得しましょう。
また、求人媒体を通してサイトに訪れるユーザーは就職や転職に意欲の高い求職者が多いため、応募率の増加にもつながります。
また、近年ではSNSを利用した採用も注目を集めています。SNSは無料でアカウントを作れるため、採用コストを上げることなくSNSから採用サイトへの流入を狙うのも戦略の1つです。
運用のポイント2.企業説明会などのイベントと組み合わせる
企業説明会や転職フェアなどのイベントと組み合わせることも、有効な手段です。
特にこのようなイベントには就職・転職意欲の高い求職者が集まっているため、イベントで名前を知ってもらい、イベント内では伝えきれない情報を採用サイトに流すことでサイトへの集客を狙えます。
ただ、イベントへの準備やスタッフへの人件費、ブースの出展費など、費用がかさんでしまうことがデメリットです。
運用のポイント3.効果を測定し、改善を繰り返す
採用サイトの運用で最も大切なことは、改善を繰り返すことです。具体的には以下のポイントがあります。
- アクセス数、応募率のデータの分析
- 応募者の人物像は求める人材と合致するか
アクセス数や応募率などを数値化することで、採用サイトの課題を見える化できます。
そのため、「媒体からのアクセスが少ないから、他の媒体に移行しよう」「応募率が下がっているから求職者のニーズを見直そう」など、客観的な視点から改善をすることができます。
また、自社が求めている人物像と、応募してくる人材が合致するかも重要なポイントです。これが合致しないまま採用活動を進めても、思うような成果が得られず時間と費用だけがかさんでいきます。
アクセス数や応募率をいくら改善しても、応募者が求めている人材とかけ離れていてはデータが意味を持ちません。自社が求める人材の応募が来ない場合は以下のポイントを見直しましょう。
- 求職者が求める情報を発信できているか
- 求人に間違いはないか、正しく伝えられているか
- マイナスな情報を隠していないか
- エントリー方法はわかりやすいか