社員のモチベーションアップや処遇を決めるために行うのが「人事評価」です。
人事評価は基本的に正社員を対象として行われるものですが、実は派遣社員も対象として行うことが推奨されています。
とはいえ、派遣社員の人事評価とは何をすればよいのか分からない担当者も多く、評価をしていない担当者も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、派遣社員の人事評価について解説します。
派遣社員の評価に悩んでいる担当者の方、もしくは派遣社員として働いてる方は参考にしてみてください。
派遣社員の人事評価を派遣先も行うべき理由
派遣社員の人事評価を行うべき理由は、「派遣を雇っている企業も派遣元と協力して賃金を見直すために協力する」という義務が設けられているためです。
これは配慮義務といわれるものです。
1年に1回、派遣社員の人事評価をして賃金に対する見直しをするよう定められているため、派遣元は派遣先に評価の協力を依頼します。
そのため、派遣社員であっても人事評価をすることが推奨されています。
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派遣社員の人事評価・評価基準の実態
ここでは派遣社員の人事評価の実態である、次の2つについて紹介します。
- 派遣社員の評価必要度
- 派遣社員の評価困難度と理由について
それぞれの項目をみていきましょう。
派遣社員の評価の必要度
2017年4月に行われた「派遣社員の評価に関するは派遣先担当者調査結果」では、派遣先担当者の8割が派遣社員の評価をするべきだと述べています。
担当者のほとんどが派遣社員の評価は行うべきだと考えているにも関わらず、実際、派遣社員の人事評価はあまりされていません。
派遣社員の評価困難度と理由について
派遣社員の評価必要度は8割を超えているにもかかわらず、なぜ適切に行われていないのでしょうか。
その理由としては、担当者の6割が派遣社員の判断・評価基準がないためだと回答しております。
他にも「派遣社員に関わらず人の評価が難しい」「自社の社員ではないのに評価をするのは躊躇する」などがみられました。
評価はするべきだと思ってはいるものの、評価基準が設けられていないことから評価をするのが難しくなっているのが現状です。
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派遣先が派遣社員を評価するうえでの評価基準
派遣先が派遣社員を評価するうえでのポイントとして「4つチカラ」といわれるものが設けられています。
4つのチカラとは、派遣社員を評価する際に役立てられるように「人材サービス産業協議会」が提供したものです。
- 傾聴共感・・・人の話に耳を傾け、相手の考えや言いたいことを理解するチカラ
- 役割遂行・・・自分の役割を意識して、割り当てられたことに責任をもち、遂行するチカラ
- 情報発信・・・報告・連絡・相談をし、有用な情報は周囲に伝えるチカラ
- 感情管理・・・仕事上での自分の感情の上下を意識し、冷静になることができるチカラ
派遣社員を評価するためのポイント、評価基準が明確に記載されており、人材評価で大きく役立つでしょう。
実際に、4つのチカラをみた担当者は「内容が分かりやすい」「回答しやすい」「派遣会社で導入してほしい」などと述べており、派遣社員の人事評価で大いに役立っていることが分かります。
派遣先が派遣社員を評価するうえでの注意点
派遣先が派遣社員を評価するうえでの注意点は「評価に基づいて適切に評価をすること」です。
人事評価によって良い評価を出せば、人件費が増加するため評価をためらう方もいるでしょう。また、担当者の負担も増加します。
しかし、適切な評価をしなければ行政処分の対象となります。そのため、ルールに基づいた適切な評価をするべきです。
企業にとってはコストが増加するものの、適切な評価ができていれば派遣社員のモチベーションアップ、能力が高い人材の確保にもつながります。
担当者の負担は人材を確保することでカバーができるでしょう。ルールに基づいて適切な判断をするように意識しましょう。
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まとめ:派遣社員も人事評価制度と評価基準を!
この記事では派遣社員の人事評価について紹介しました。
人事評価の評価次第によっては企業の人件費も増加するでしょう。
しかし適切な人事評価は、派遣社員のモチベーションアップ、企業とのつながりも強くします。
コストや担当者の負担は増えるものの、仕組みを見直すことでしっかりとした評価ができるはずです。
とはいえ、自社が求めている人材が見つからないと悩んでいる担当者も多いのではないでしょうか。