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「いい人材を採用したいのに、思うように進まない」
「応募は集まらないし、内定は辞退されてしまうし、採用がうまくいかない」
など、採用活動に悩まされている中小企業の採用担当者は多いのではないでしょうか。
採用に苦戦する中小企業が増えているのはなぜでしょうか?
社員の能力が業績に反映されやすい中小企業だからこそ、「いい人材を採用したい」という思いは強いですよね。
この記事では、人材の採用で苦戦しがちな中小企業が、採用で成功するためにはどうすればいいのか解説していきます。
こちらでは他にも採用活動における悩みと解決法を紹介しています。
中小企業が採用で直面している主な課題とは
なぜ中小企業が採用で苦戦するのでしょうか。
- 知名度が低い
- 大企業と比べて待遇や福利厚生が劣る
- 採用にコストをかけられない
- 採用ノウハウがない
- 採用担当の人材が不足している
- 競合が多く途中辞退が多い
苦戦する理由1.知名度が低い
まず、大企業と比べると圧倒的に知名度が低いことがあげられます。
特に、社会人経験のない新卒の学生には、毎日の生活で目にしたり、テレビのコマーシャルで流れるような会社しか認知されていません。
就職活動をする際にインターネットで検索しても、検索結果の上位に表示されるのは大企業ばかりです。
苦戦する理由2.待遇や福利厚生
給与や各種手当といった待遇や、休暇制度などの福利厚生においても、社員数の多い大企業に優位性があると言えます。
たとえ中小企業が就職活動や転職活動をしている人の目に止まったとしても、待遇や福利厚生を比べられると大企業に比べて不利になってしまうのです。
これまでにあげた理由は求職者の意識に関するものですが、採用する企業のほうにも中小企業ならではの問題点があります。
苦戦する理由3.採用にコストをかけられない
そのひとつは、大企業に比べると資金力に限りがあることです。
直接売り上げに結びつく本業ではない採用にはなかなかコストをかける余裕がないのが現実です。
採用にコストがかけられないと「目立つ求人広告を打てない」「外部のコンサルタントや広告代理店に頼むのもコストがかかる」と、なかなか採用が進められません。
苦戦する理由4.採用ノウハウがない
大企業ならば採用に関しても専門の部署があったり担当者がいたりします。
大きな予算を使って、外部の採用コンサルタントなどとも契約して採用活動を行いますが、中小企業にはそのような余裕はありません。
中小企業では総務などの社員が採用も兼務して行うことが多く、採用ノウハウを持たないまま本来の業務の片手間にやることになりがちです。
苦戦する理由5.採用担当の人材が不足している
中小企業は限られたリソースで運営されており、採用プロセスに適切な専門知識や経験を持つ採用担当者を雇う余裕が少ないことが問題です。
結果として、求職者との効果的なコミュニケーションや選考プロセスの設計が不足し、適格な候補者を引き寄せたり、採用プロセスをスムーズに進めたりするのが難しくなります。
苦戦する理由6.競合が多く途中辞退が多い
中小企業は大手競合相手に比べて、報酬や福利厚生面で限られたリソースしか提供できないため、優秀な候補者が途中で他の企業に流れる可能性が高まります。
さらに、中小企業は雇用の安定性や成長機会をアピールする必要があり、これらを提供できないと途中で辞退されることが増えます。競合に対抗するために、魅力的な職場文化や成長機会を強調する努力が必要です。
中小企業が採用に苦戦しないための6つのコツ
では、中小企業が採用に苦戦しないためにはどうすればいいのでしょうか。
確かにこれまで見てきたように、中小企業は大企業に比べると採用活動において不利な立場にあります。ただ、現実問題として、仕事を探している人全員が大企業に就職できるわけではありません。
また、求職活動をしている人に伝わりきっていない中小企業ならではのよさもあります。地元志向の強い人に対しては、地域に密着した中小企業は魅力的な存在です。それらの点から考えても、中小企業にも十分勝機はあると言えます。
苦戦しないためのコツは次の6点です。
- 自社の強みをアピールする
- 採用したいターゲットを明確にする
- 求職者に接触する窓口を増やす
- 予算不足なら無料の人材募集方法を試す
- 人員不足ならシステムを利用する
- ノウハウ不足なら専門家の手を借りる
コツ1.自社の強みをアピールする
中小企業が採用で成功するために大切な第一のポイントは、自社の強みをはっきりさせて、それを仕事を探している人にしっかりとアピールすることです。
たとえば、就職する際に大企業が好まれる理由として「安定しているから」ということがありますが、「中小企業だから安定していない」というわけではありませんよね。
特定の業界で安定した業績を上げ続けているのであれば、大企業に負けない大きな強みです。また、時代の最先端で新しいニーズを切り開いている企業であれば、他では得られないスキルを身につけることが可能です。
このように、自社にはどのようなアピールポイントがあるのかを求職者目線で確認し、それを求職者にわかりやすく伝えていくことが大切です。
コツ2.採用したいターゲットを明確にする
また、中小企業だからこそ、「今回採用したいのはどのような人材なのか」というターゲットを明確にする必要があります。
自社が欲しいのは、新規事業を提案できるようなチャレンジ精神に溢れた人なのか、それとも地味な仕事であっても確実にコツコツと取り組める人なのか、それによっても採用活動の方向性が違ってきます。
「自社にはこのような社風があり、今回の募集はこのような事業を展開するためにこのような能力を持った人が欲しい」ということを明確に示せば、それに合った人が応募してくる確率が高くなるでしょう。
ただ漠然と「いい人材が欲しい」と考えるのではなく、ターゲットをはっきりさせることで、会社にとっても応募者にとってもWIN-WINの採用となります。
コツ3.求職者に接触する窓口を増やす
採用活動をする際には、求職者に接触する窓口をできるだけ増やすようにしましょう。
誰もが知っている大企業ならば求職者のほうから調べてエントリーしてくれますが、中小企業の場合はこちらからアプローチしなければなりません。
求人サイトへの登録はもちろん、自社ホームページ、自社の採用サイト、ハローワークなど、採用に使える手段はいろいろあります。
また、現在所属している社員や取引先からの紹介も、自社のことをよく知っている人からのつながりになるのでミスマッチが起こりにくく、中小企業にとっては有効な方法です。
コツ4.予算不足なら無料の人材募集方法を試す
採用にかける予算が足りない場合は、無料の人材募集方法を利用するといいでしょう。
Indeedなど無料掲載可能な求人サイトや、SNSを利用したソーシャルリクルーティング、社員に人材を紹介してもらうリファラル採用など、お金をかけない求人方法は少なくありません。
中でも特化型の求人サイトなら、求める求人とのマッチ率が高まります。
また、「無料の人材募集方法はとっくに試した」という場合は完全成果報酬型のサービスの利用もおすすめです。
成果報酬型であれば成果に応じてコストがかかるため「結果が出ないのに掲載費用だけかかる」「採用する人数が少ないから費用対効果が悪い」といった課題が解決されるでしょう。
コツ5.人員不足ならシステムを利用する
「採用担当者が1人しかいない」「担当者が忙しすぎる」という場合には、採用管理システム(ATS)の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
採用管理システムなら、以下のことができます。
- 複数の求人サイトからの情報を一元管理
- Indeedなどの求人検索エンジンとの自動連係
- 応募者への自動連絡
- 面接のスケジューリング
- Zoomと連携してオンライン面接
- 適性検査ツールと連携して応募者を選考
- 採用担当者のタスク管理
他にも、ツールによってさまざまな採用業務を自動化できます。
採用管理システム(ATS)を導入することで採用担当者の負担を減らすだけでなく、応募から選考までの時間を短縮できるため「他社に取られる前に優秀な人材を確保できる」「歩留まりの解消になる」といったメリットがあります。
コツ6.ノウハウ不足なら専門家の手を借りる
自社で採用活動をしてもなかなかうまくいかない場合は、専門家の手を借りることも考えてみましょう。
採用コンサルタントに相談すれば、専門家ならではのノウハウを得ることができますし、採用サイトについても、サイト制作の経験が豊富な制作会社に依頼したほうが自社の魅力を求職者にアピールするよいサイトを作ることができます。
中小企業の採用は苦戦を強いられている
リクルートワークス研究所が発表した「第37回ワークス大卒求人倍率調査(2021年卒)」によると、企業規模別の大卒求人倍率は、従業員数5,000人以上の大企業で0.6倍、1,000人〜5,000人の企業では1.14倍。
一方で従業員数300人未満の企業では3.40倍と、倍率が非常に高くなっています。
このことから、良い人材はどうしても大企業に流れてしまい、中小企業は数少ない求職者を取り合う形になっていることがわかります。
(参照:https://www.works-i.com/research/works-report/item/200806_kyujin.pdf)
また、内定辞退率も年々増加しており、約6割が内定辞退をしているのが現状です。
就職市場は求職者有利の売り手市場が続いているため、良い人材を採用するための戦略が欠かせません。
(参照:https://shushokumirai.recruit.co.jp/wp-content/uploads/2021/09/naitei_22s-20210913.pdf?_fsi=2NSRI5fD)
中小企業で採用に苦戦した体験談
地方発の中小企業にて採用担当をさせていただいた頃、採用は苦戦の連続でした。
私が入社したのは、事業拡大のためそれまでの経験者採用だけでなく、新たに新卒採用を始めた年でした。
始めは採用ノウハウがなく外注
まず、私の入社前は社長がお一人で採用合否を判断されていたため、採用担当者がおらず、社内にノウハウがありません。そこで新卒採用の初年度は、中小企業向け新卒採用支援のコンサルタントにフルサポートを頼み、4名の新卒者を採用しました。
この4名は非常に優秀で、その後も新卒採用を続けるきっかけを作ってくれたのですが、採用コンサルフィーは年間およそ1,300万。ノウハウを学び、社内リソースで新卒採用を回すことが急務となり、2年目から自社主導で新卒採用を開始しました。
中小企業だから…?内定者を大手に取られたことも
新卒採用2年目は、たくさんの学びとともに、苦い経験もありました。
イメージ通りの候補者に内定を出して安心していたら、8月頃に類似業界大手に取られ、内定辞退。学生さんに頼み込んで辞退理由を教えてもらい、翌年は有名企業・大手ブランドとの差別化を図るため、自社に適した候補者像の見直しを行いました。
また、会社説明会の場で「育休や生理休暇の取得実績」を質問され、満場の学生さんの前で「実績なし」の回答をするしかなかった状況だったこともあります。ただ、そのことが育休や各種休暇の取得サポートを見直すなど、社内向けの取り組みを行うきっかけにもなりました。
常に現場の人員不足と採用コストに悩まされる日々
中小企業では余剰人員を見込んでいないため、常に現場の人員不足に悩まされています。退職者が出ると、現場からは一刻も早く役に立つ人材を送り込んでほしいと突き上げがあります。また、一回の採用活動での採用人数が少ないため、ひとりあたりの採用単価が高くなりがちです。
費用やかかる時間を抑えるために、手っ取り早く人の紹介等で経験者を採用する方法では、その採用過程をぞんざいにすると早期離職に繋がってしまいます。
定着率が高いと言われる新卒採用はどうかというと、時間と費用と教育期間がかかる新卒採用での人の補充が、社内のニーズに合わないケースもあります。
中小企業が限られたリソースで成果を出すためのノウハウ
私が中小企業の採用で成果を出すために、最も注力したのはコミュニケーションです。
①母集団・採用候補者とのコミュニケーション
中途採用・新卒採用ともに、採用前から入社後まで、候補者・企業双方が手順を踏んで安定したコミュニケーションをすることが採用ミスマッチの解消につながると感じました。
内定辞退や戦力化前の退職が減れば、中長期で考えた場合に採用コストを下げることができます。
②社内とのコミュニケーションと企業の自己分析
また、採用活動の前段階として「自社の強み」や「採用ターゲット」の分析を行いました。この「企業の自己分析」を採用担当だけでなく、社内のキーパーソンを巻き込んで行い、採用後の現場からのフォローにも繋げることができました。
採用担当者が1名だったので、実務には限界がありましたが
- 採用フローの見える化とフロー化で協力を仰ぎやすい体制づくり
- 社内で候補者フォローの業務を分業
- 作業効率の良い採用システムへの乗り換え
などを行い、業務時間をスリム化した上で最も大事な業務(内定者フォロー等)に時間を当てられるように工夫しました。
中小企業の採用活動を成功に導く施策例
ここでは、採用活動での施策例をご紹介します。始めやすいものもあるので、ぜひ参考にしてみてください。
中小企業の魅力を伝えるためのノウハウと学生との連携
ここまでみてきたように、「この会社で働きたい!」と思ってもらうためには、コミュニケーションがとても大切です。
私の経験でも、新卒採用を始めて数年は中途採用も継続しており、かなりのコストがかかっていました。しかし、新卒採用で得たノウハウを中途採用にも展開して定着率の改善が図られてからは、採用が辛い業務ではなく、面白い業務になったことを覚えています。
学生の話を聞くことで、自社の強みやアピールポイントがより鮮明になり、次の採用活動につながったと思います。
中小企業が活用すべきSNSやツールの発信手法
企業風土を伝えるためにSNS発信をすることは、今では当たり前の手法となってきました。
ある程度学生にもリーチできるチャンネルを持っているのであれば、求人ツールとして活用しない手はありません。
今一度社内のSNS運用について考えてみても良いのではないでしょうか。
特にスキルを持った求職者を求めている場合には現場の力を借りる採用活動が効果を発揮します。
中小企業の採用予算を活用するための方法と施策
他社に負けない優位性をアピールしよう!と思うとハードルが高くなりますが、なんかこの会社好きなんだよねと思ってもらう種まきは意外と簡単にできます。
それが、ブログやSNS活用です。
これまでも企業の中の人が面白い!と話題になったケースは多々あります。
コンプライアンスは守りながらも「人」や「毎日の仕事」などよりコアな情報を配信していくことが地道ながらもコストを抑えながら自社の色を伝えていく施策の一つです。
このように実は、人材を確保できている企業と確保が難しいと感じている企業では、人材確保のノウハウや採用力が不足していることがあります。継続的に多くの人材採用を行わない規模の企業では、このノウハウをためること自体が難しい状況です。
そのため、採用予算は広告につぎ込むよりも、専門知識のあるプロの手を借りて基本的な採用のノウハウを身に付けることが、中長期的な成功への近道となります。
中小企業の採用方法とその課題への対策
中小企業・小規模事業者の採用方法として多く活用されているのが、ハローワークです。新卒採用、中途採用共に高い人材確保の実績をあげています。
一方、人材の数や質、また定着率が課題となっていることも事実です。
採用コストの削減や採用活動の効率化のためにも、母集団形成を図ることが大切です。
ここでは、応募を獲得した後の面接でのアピール方法についてご紹介します。
中小企業の採用における優位性と面接でのアピールポイント
応募者に選ばれるためには、企業の魅力を伝える必要があります。
「会社の顔となるメイン商品がある」「若いメンバーが揃っている」「女性が多く働きやすい」など会社の魅力を具体的に伝えアピールすることがポイントです。
また、会社のコンセプトや大事にしていることなど熱く語りやすいのも中小企業の魅力です。
求職者に選ばれる中小企業のアピールポイント
条件や職場環境もアピールポイントの一つです。
給与面だけでなく、ランチは好きな時間にゆっくり取れるとか、自転車での通勤ができる、出勤時間が選べるなど、設備やサービスについてアピールできるところはないか探してみるとよいでしょう。
また、近くにおいしいお店があるよといったローカルな話題も大企業での面接とは違った雰囲気となり、求職者の心を掴む要因になる可能性もあります。
中小企業の給与改善策と福利厚生の導入
とはいえ、労働条件や賃金が求職者にとって大切な選定ポイントであることは間違いありません。
できるところから自社にあった働きやすい環境整備について考えていくことは、定着率を高めることにもつなががります。
まとめ
ここまで見てきたように、中小企業が大企業のようにお金をかけて採用活動をするのは難しいと言えます。
しかし、「採用コストがかけられない」「採用専門の社員もいない」「採用のノウハウもない」という中小企業でもできることは必ずあります。
選ばれる企業を目指して、自社を知ることから始めてみてください。