新型コロナウイルス感染拡大の影響により、多くの企業がテレワークを導入するようになりました。新しい働き方であるがゆえに人材育成の面で悩みをもつ方々も多いのではないでしょうか?
本記事ではテレワークの実態を踏まえた上で、テレワーク人材育成の方法と特徴を解説しています。ぜひ参考にしていただき、ニューノーマル時代の人材育成を成功させましょう。
テレワーク時代とは
テレワークとは、普段行う仕事を職場以外の場所(主に自宅)で行う事を指します。
新型コロナウイルスが蔓延した2020年から年々テレワーク人口が増えており、テレワークを導入する企業も増えています。
年代別
総務省から発表された「ウィズコロナにおけるデジタル活用の実態と利用者意識の変化に関する調査研究」では、20代のテレワークの経験者は全体の44.4%と約半数に対し、60歳以上のテレワーク実施率は23.4%と、年代が若いほどテレワークの経験が多い事が分かっています。
業種別
パーソル総合研究所による「第四回・新型コロナウイルス対策によるテレワークへの影響に関する緊急調査」では、一番テレワーク導入率が多い業種は情報通信業の55.7%、次いで学術研究、専門技術サービス系が43.2%となっています。
パソコンさえあればどこでも仕事ができる情報通信業は、半数以上の企業がテレワークを導入したという結果になりました。
職種別
厚生労働省による調査による職種別テレワークの実施割合と継続状況では、管理職のテレワーク実施率が56.1%、次いで専門・技術職が37.7%、事務職が33%となりました。
一方で運搬・清掃・包装業は4.4%と低く、現場での作業が必要になる職種については、テレワーク導入率も低い傾向にある事がわかりました。
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テレワーク時代のメリット
年々導入が増えているテレワークですが、テレワークには企業側、従業員側共にメリットがあります。
企業側ではテレワークによる業務効率改善や企業のイメージアップ、従業員側ではライフワークバランスを充実させることができるなどのメリットが存在します。
企業側のメリット
- 業務効率改善につながる
- 通勤費用やオフィスコストを削減できる
- 企業のイメージアップにつながる
業務効率改善につながる
テレワークを導入することで、社員の通勤時間や営業先への移動時間が減ります。企業側としては、出社による時間ロスを業務に回すことで、業務効率改善につながるというメリットがあります。
対人コミュニケーションが少なくなるというデメリットはありつつ、必要最低限のコミュニケーションで業務を回すことができ、結果的に業績を伸ばす企業も多くみられます。
通勤費用やオフィスコストを削減できる
従業員がオフィスに出社しないことで、出社や移動に際する交通費、オフィスの光熱費、印刷代や消耗品といった諸経費などのコストを削減できることもメリットの一つです。
場合によってはオフィスを縮小する、またはオフィスを無くしフルリモート体制に切り替える企業もあり、全体的なオフィスコストを削減することに成功した例もあります。
企業のイメージアップにつながる
テレワークを導入することで、突発的な情勢変化に際する対応の早さや、働き方改革への取り組みを世間にアピールすることができます。
従業員側のメリット
- 場所や時間を気にせず働ける
- ライフワークバランスが充実する
場所や時間を気にせず働ける
PCと安定したネット環境さえあれば働けるため、従業員は時間や場所の制限なく働けるというメリットがあります。
会社によってはテレワークの定時を設けていますが、通勤のために早起きすることも少なく、フルフレックスの会社であれば完全に自分のペースで仕事を進めることができます。
ライフワークバランスが充実する
テレワーク導入により出勤/退勤といった移動時間が無くなり、自身のライフワークバランスが充実するメリットがあります。
プライベートの予定を立てるうえで会社からの移動時間は意外とネックになります。その時間を省略でき、さらに自分のペースで仕事を進めることができるため、娯楽や育児、勉強といった時間を捻出しやすくなります。
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テレワーク時代の人材育成課題
では、ここからはテレワーク時代の人材育成課題を3つ解説します。
- 従業員のコミュニケーション不足
- 社員のモチベーション管理が難しい
- 業務状況を管理しづらく、人事評価が難しい
テレワーク時代の人材育成課題①従業員のコミュニケーション不足
テレワークにより上司や部下など社員との対面での交流は減ります。
気軽に話しかける機会も必然的に減るため、仕事においてもすぐに相談できる回数も少なくなってしまいます。
意思疎通が難しく連絡もすぐに返ってくるわけではないという点から、社員が孤独感や不安を感じてしまうという課題があります。
テレワーク時代の人材育成課題②社員のモチベーション管理が難しい
テレワーク時は自宅で作業することが多く、仕事とプライベートの境目が曖昧になることから、オンオフの切り替えが難しくなってしまうことが考えられます。
また自宅では他人の目が一切ないため、仕事でも油断や気のゆるみが生じやすくなります。
業務と関係のない雑務をついしてしまったり、休憩時間を長めにとったりと怠けやすく、結果的にモチベーションの低下に繋がる恐れがあります。
テレワーク時代の人材育成課題③業務状況を管理しづらく、人事評価が難しい
出社する場合はタイムカードや打刻機能を用いて勤務時間を把握することができますが、テレワークの場合は困難になります。
対策として就業時間を各自システムに入力したり、外部サービスを用いて記録することができますが、実際に業務を開始しているかを判断するのは難しいのが現状です。
勤務態度も把握しづらく、コミュニケーションが少なくなるため、正しい人事評価をすることができない可能性があります。
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テレワークにおける人材育成のポイント
ここからはテレワークにおける人材育成のポイントを3つ解説していきます。
- 困りごとや問題点を言語化する
- テレワークによるコミュニケーション不足を解消する
- 評価基準を明確にする
困りごとや問題点を言語化する
テレワークをする中で従業員が感じた不満や悩みなどは積極的にヒアリングするようにしましょう。
その際、しっかり文書や言葉で言語化してもらうことを繰り返し、社員のモチベーション維持も図ることを意識することが重要です。社員の業務状況を常に気にかけ、評価制度をしっかりと伝えるようにしましょう。
テレワークによるコミュニケーション不足を解消する
オフラインでの交流が少なくなるテレワークですが、オンラインのチャットツールなどを用いて出来る限りコミュニケーションを取るよう心がけましょう。
また週に1日は必ず出社する、日報提出のルールを決めておくといった取り組みを通し、社員同士のコミュニケーション不足解消に努めましょう。
評価基準を明確にする
新しい働き方であるテレワーク時代において、自身のキャリアに不安を持つ社員は多いです。
その不安を払拭するために、テレワークにおける評価基準は明確にしておく必要があります。
業績を評価する定量評価、仕事への取り組みを評価する定性評価それぞれに基準を設け、今の自分に足りないことや伸ばすべき点をお互いに共有しておくことがポイントです。
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テレワーク時代の必要スキル
ここからはテレワーク時代の必要スキルを3つ解説します。
- セルフマネジメントスキル
- 情報セキュリティ意識
- コミュニケーションスキル
テレワーク時代の必要スキル①セルフマネジメントスキル
1つ目は自己管理能力です。
これはテレワーク時代において最も大きな障壁であり、今後も重くのしかかってくる課題です。
テレワークになってから職場とプライベートの時間が混在してしまい、さらに環境までが変わってしまうことに多くの人が苦労を強いられます。
自分では「集中したい」と思っていても、普段リラックスしている空間ではなかなか業務に集中することができません。
その中でセルフマネジメントスキルがある人は、環境が変わったとしても自分で気持ちを切り替える適応能力を発揮します。
セルフマネジメントスキルは今後のテレワーク時代において必要なスキルといえます。
テレワーク時代の必要スキル②情報セキュリティ意識
2つ目は情報セキュリティ意識です。
テレワークが導入され、オフィスではなく自宅で業務を行うことになります。その際に社内の機密情報を自宅に持ち帰って仕事をすることもあるでしょう。
これは致し方無いことですが、ここで必要になるのが情報セキュリティ意識です。
自宅で業務を行う際に、情報漏洩や従業員が使用する端末のウイルス感染などのリスクは自ずと高まります。
その際に社員1人ひとりが、自衛である情報セキュリティ意識をもって行動することが必要なスキルになります。
テレワーク時代の必要スキル③コミュニケーションスキル
3つ目はコミュニケーションスキルです。
テレワーク時代ではなくてもコミュニケーションスキルは必要なスキルでしたが、テレワークでの業務が行われることでさらに必須のスキルとなりました。
テレワークでの業務の場合、チャットツールといった文字での会話が多くなってきます。
文字のみを用いたコミュニケーションでは、誤解や語弊が生まれやくなります。テレワークにおける互いのすれ違いやトラブルを未然に防ぐために、自身の考えを正確に伝える論理的な文章力が必要になります。
テレワーク人材育成における便利なサービス3選
最後に、テレワークにおける人材育成で便利になるツールを3選ご紹介します。
チャットツール
テレワークにおける社内外のコミュニケーションにおいて、チャットツールは非常に便利です。
Zoom、Slack、Chatworkなど無料で使えるチャットツールも多く、Web会議を行う際にもスムーズになります。
それぞれのツールを比較し、自社に最適なツールを選ぶようにしましょう。
Schoo
「Schoo」は、株式会社Schooが運営するオンライン研修・eラーニング研修サービスです。
ビジネス・ITスキルから、働き方・健康・お金・経済・テクノロジーなど幅広い領域に関する学習をオンラインで行うことができます。
テレワークであってもオンラインで様々な研修を受けることが出来、6000本以上のオンライン授業から自身のレベルに合わせた研修を受講することができます。
HRBrain
「HRBrain」は、株式会社HRBrainが運営する人事評価からタレントマネジメントまで行えるサービスです。
目標評価や面談を一元管理することができ、シンプルなUIで操作もしやすいのが特徴です。
360℃評価、1on1管理シート、目標設定シートなど人材育成に関する評価領域を幅広くカバーしており、人事評価システムをはじめて導入する企業にお勧めのサービスです。
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まとめ:テレワーク時代の人材育成と必要スキルについて
新しい働き方であるテレワーク導入により、人材育成の解決に頭を悩ませている担当者の方も多いかと思います。
現代のテレワークの実態と、テレワークがもたらすメリットと課題を再認識したうえで、自社の育成体制を整えていくことが重要です。
最新のチャットツールや研修サービスをうまく活用しながら、人材育成を円滑に進めていきましょう。