リーダーシップとは複数人が集まっているプロジェクトチームの全体をとりまとめて、維持しながら目標達成へと導く能力を意味します。
時流がとても速くなっている現代において、企業が目標を達成し発展するには、効率的にスピーディーに業務を遂行し、結果を出すことが求められています。
それぞれの企業により求めるリーダー像には違いがあるため、リーダーシップに関する定義や理論は様々な種類があり語られてきました。
チームをとりまとめつつ維持しながら、目標達成に向けて導くリーダーシップの重要性が高まっております。
リーダーシップとは
著名な経営学者であるピーター・ドラッカー(Peter Ferdinand Drucker)は、自らが執筆した著書の中で、リーダーやリーダーシップについて次のように述べています。
リーダーシップは資質ではなく仕事である
(P.F.ドラッカー「現代の経営」)
リーダーたることの第二の要件は、リーダーシップを地位や特権ではなく責任と見ることである
(P.F.ドラッカー「プロフェッショナルの条件 — いかに成果をあげ、成長するか」)
リーダーに関する唯一の定義は、つき従う者がいるということである
(P.F.ドラッカー『未来企業 — 生き残る組織の条件』)
リーダーシップの本質を掴むには仕事と責任と信頼の3つの要素が必要となります。
リーダーシップは生まれ持った資質や才能ではなく、責任をもって仕事を遂行することであると定義付けられます。そしてリーダーシップは、誰しも努力することで身に付けられる能力と考えることも可能です。
リーダーシップの種類
ではここからはリーダーシップを5つの種類に分けて解説していきます。
どれが政界でどれが間違いというものではなく、リーダーシップの取り方の違いなので、どれに当てはまったとしても間違いではありません。
- ビジョン型
- コーチ型
- 民主型
- ヒーロー型
- 独裁型
ビジョン型
まず1つ目がビジョン型です。
ビジョン型のリーダーは、その組織の掲げている目標や達成したい目的に向かって社員と共に進んでいくリーダーです。
目標や目的に達成のためにはあらゆる手段を使いため、社員の自由度が高いのも大きな特徴です。
社員のモチベーションを保ちながら仕事を進められるところがビジョン型の良いところです。
コーチ型
2つ目はコーチ型です。
コーチ型のリーダーは、社員1人ひとりと細かくコミュニケーションをとりながら進めていくことができ、成長スピードが遅い社員や悩みを抱えている社員の満足度が高いリーダーです。
個人間でコミュニケーションをとるため、個別の性格や能力を最大限に生かせるリーダーです。
民主型
3つ目は民主型です。
民主型のリーダーは、社員の意見を統合して最終的な判断を行うリーダーです。
社員一人ひとりの意見を出し合い、判断を下すため社員の意見が通りやすいリーダーです。
一方で、全員の意見を聞くため時間がかかるのと、判断がブレやすいのが欠点となります。
ヒーロー型
4つ目がヒーロー型です。
ヒーロー型のリーダーは、自身の能力や成果で社員を引っ張るリーダーです。
リーダー自身が圧倒的な実力があるので、それを見た社員が追いかけていくという構造です。
リーダー単体で高い実力を持っているため、社員の考え方と合わない可能性も高いのが決定です。
独裁型
5つ目は独裁型です。
独裁型のリーダーは、常に社員を監視しながら細かい指示を出し、反論を許さないリーダーです。
一見悪いリーダーに思いがちですが、指示をしているリーダー自身の判断があって入れば圧倒的な成果を出せる可能性があるので、一概に悪いとは言えません。
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リーダーシップの取り方
リーダーシップは誰もが努力して身につけられるものですが、発揮する為に必要なスキルがあります。1つずつ見ていきます。
リーダーシップに必要なスキルとは
まずリーダーシップを発揮するために必要なスキルを表にまとめました。
スキル(能力) | 効果を発揮する内容 |
統率力 | 目標を達成するためにチームをまとめるとき |
決断力・判断力 | チームの人員や役割分担、重要事項を決定するとき |
先見性 | ビジネスチャンスを逃さず、リスクを回避するために必要な力 |
柔軟性 | 固定観念に捉われず、チームの効果を高める |
多様性を理解する | チームメンバーの特性を理解して最大限のパフォーマンスを発揮 |
学習意欲 | 新しいことを学び知識や経験を学ぶ姿勢 |
ロジカルシンキング | 論理的な思考法を身につける |
組織やチームを指導し導いていくためには、統率力や決断力および判断力が求められます。
そのためには多様性を理解し自らも学習意欲を高めて、新しい知識を学び取ることで先見性を持つことも可能です。
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リーダーとしての役割とは
リーダーシップを発揮するリーダーは、ただ人をひきつける人というわけではありません。
チームとして与えられた役割を遂行しながら、チームメンバーのモチベーションの維持に努めたり、メンバーを成長させるための方法も考える必要があります。
リーダーが行動する差異に求められる5つの要素をまとめました。
- チームの目標達成のための明確なビジョンを提示しモチベーションを保つ
- コミュニケーションの取り方を上手に使い分ける
- チームメンバーから信頼を得るためにポジショニングをブレさせない
- リーダー自らが創造的で挑戦する人であり続ける
- 部下やメンバーの長所を伸ばせるように育成する
チームの目標達成のための明確なビジョンを提示しモチベーションを保つ
リーダーに求められる役割のひとつに、プロジェクトの目標設定と達成するための明確なビジョンを提示する能力が求められます。
ビジョンを正しく描くには、過去から未来への時間軸と、人材や能力、資材や費用といった物理的な軸の両方から提示することが大切です。
プロジェクトができた背景を知り、現状の把握と未来のゴールに向けて、チームは情報を共有できるようにしなくてはいけません。
一人一人の役割や必要性を理解してもらい、チーム全員が必要とされている人材なのだと思えるビジョンを提示することで、モチベーションも保てるでしょう。
コミュニケーションの取り方を上手に使い分ける
チームが目標を達成するためのビジョンが見えるようになったら、次はビジョンを伝えるコミュニケーション能力が必要です。
プロジェクトを行うことで、どのような状況になるのかを伝えなくてはなりません。
全体でのコミュニケーションと、メンバーごとに伝えるときには伝え方を変える必要があります。
チームメンバーから信頼を得るためにポジショニングをブレさせない
リーダーはチームのメンバーからついていきたいと思ってもらえるように信頼を獲得することも重要です。
チームメンバーはそれぞれ性格が違っているので、全員と合わせることは難しいでしょう。
チームの和を大切にするのであれば、リーダーは中立性を保ちポジショニンをブレないことが大事です。
リーダー自らが創造的で挑戦する人であり続ける
リーダーみずからが創造的で挑戦する人であれば、チームの人間もアイディアを出したり挑戦しやすくなります。
保守的なリーダーも元だと、新しいアイディアは生まれにくくなるでしょう。
部下やメンバーの長所を伸ばせるように育成する
部下の指導方法について紹介される言葉に、山本五十六の言葉があります。
「やってみせ、言って聞かせて、させてみて、褒めてやらねば、人は動かじ」という言葉です。
リーダー自らが仕事の手本を見せて、説明してわからない部分を質問してもらい、実際に仕事を実行してもらい、結果はともあれ長所を見つけて褒めることは大切なことと言えます。
リーダーはメンバーの長所を伸ばしつつ、ときには叱ることも大切です。
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リーダー型人材を採用するには
リーダーシップ能力のある人材を採用・育成するにはどのように採用活動をすれば良いのでしょうか。
リーダー人材を採用するときに、中途採用でリーダーシップ能力のある人材を採用するのか、新卒採用で採用したスタッフをリーダーシップのある人間に育成する方法の2つが挙げられます。
- 求める人物像を明確に設定する
- リーダー人材が集まるコミュニティを見つける
- 入社してもらったあとの育成計画も考える
求める人物像を明確に設定する
求める人材を採用するには、求める人物像を明確に設定することが重要です。
自社が求めるリーダー人材に対する素質やスキルやロールモデルを設定しましょう。
人物像が明確でないと欲しい人材が獲得できず、欲しい人材が集まらない可能性があります。
リーダー人材が集まるコミュニティを見つける
リーダー人材となる優秀な人材は常に情報収集を欠かさず、さまざまなコミュニティに属していることが多いです。
例えば、オンラインサロンやイベントなどで募集や採用活動を行ってみたり、ダイレクトリクルーティングなどを行うことなどは効果的な施策といえるでしょう。
入社してもらったあとの育成計画も考える
リーダー人材の育成計画がしっかり立てられているのであれば、応募者は入社したあとのキャリアアップをイメージできるようになります。
応募者側が自分に合っている会社なのかを判断する基準になるので、育成計画はしっかり考えておきましょう。
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リーダーシップを取れる人材を育成するには
リーダー人材を育成するには、会社全体に育成目標を明確に提示します。
リーダーを育成する期間中は、リーダーとして育成されるメンバーの業務を他のメンバーが補うため、通常業務に支障をきたさないように事前に調整しなくてはなりません。
さらに周りのメンバーの理解を得るためには、会社がリーダーを育成する理由や目標を説明し、理解を得られるように努める必要があります。
リーダー人材を育成するためのポイントを解説していきます。
- 会社全体としてリーダーを育成する体制を整える
- 育成や研修などを定期的に受けさせる
- 普段の業務以外の仕事を振り分けしてリーダーの役割を経験させる
会社全体としてリーダーを育成する体制を整える
リーダーになると部下を持つようになり、仕事をすることになります。
リーダーとして育成する社員には、リーダーになってからいきなり部下を持たせるのではなく、指導や管理方法を学べるように育成の段階から部下を持たせて経験値を積むようにすると良いでしょう。
育成や研修などを定期的に受けさせる
リーダー人材を育成するためには、新たな知識や経験が必要になります。
そのため会社での育成や研修などを定期的に受けさせることは非常に重要となります。
さらに会社から研修や育成を行うことで、帰社意識を受け付けさせることができます。
普段の業務以外の仕事を振り分けしてリーダーの役割を経験させる
リーダー育成の期間中は普段の業務にとどまらずに、さまざまな幅広い業務や役割を体験できるように体制を整えましょう。
新規事業の立ち上げや、部署の異動など仕事として難易度の高い経験を積むことで、リーダーとしての成長を促すチャンスにもなります。
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まとめ:リーダー型人材を採用しよう
リーダーとして活躍するには、さまざまなスキルが必要で、知識の習得に時間を要します。
リーダーとして育成されるスタッフが在籍している部署は、業務内容をフォローしなくてはならず、負担増になると考えられます。
時代の変化を見逃さず、チーム全体を統率できるリーダーは、これからますます重要になっていきます。
リーダー育成は優先度を後回しにしてしまう施策ですが、育成に時間がかかることを想定し、早い段階でリーダー育成の取り組みをはじめましょう。