「自社での求人がうまくいかない」「求人広告を広告代理店に依頼しようか迷っている」という企業の採用担当者の方も多いのではないでしょうか。
実際、求人広告の運用を自社で行うとなると、webサイト運用、リスティング広告運用、SEO対策など、業務が多くて大変ですよね。
そんな場合には、自社の採用を円滑に進める手段として、求人広告代理店の活用を視野に入れてもいいかもしれません。
そこで今回は、求人を広告代理店に依頼しようか考えている採用担当者向けに、求人広告代理店について以下の内容で徹底的に解説していきます。
- 広告代理店とは?メーカー直販との違い
- 求人を広告代理店に依頼するメリットとデメリット
- 広告代理店を選ぶ際の6つのポイント
- 求人を広告代理店などに依頼するべき企業
この記事を読むことで、広告代理店に関する基本的な情報や、自社の求人を広告代理店に依頼するべきか否かがわかります。ぜひ最後まで目を通してくださいね。
求人広告代理店とは?
様々な求人メディアを取り扱っている広告代理店は、採用状況や求人要望に応じたニーズを満たしてくれることが特徴と言えるでしょう。
求人広告の「直販(メーカー)」とは?
求人広告代理店について理解したところで、続いては求人広告代理店の利用を考えている採用担当者が知っておくべき用語である「直販(メーカー)」について解説していきます。
直販(メーカー)とは「求人メディアの運営元の会社」のことを言います。
複数メーカーの求人メディアを取り扱うことが多い広告代理店とは異なり、その会社が運営している求人メディアしか扱わないのが特徴です。
直販は運営元の企業によって特色がさまざまで、新卒・中途・派遣など幅広く取り扱う企業もあれば、エンジニア向け、女性向けなど、1つのカテゴリーに特化して運用している企業もあります。
求人広告代理店と直販(メーカー)との違い
では、求人広告を外注する場合にはどちらに依頼をすればいいのでしょうか。
求人広告代理店と直販(メーカー)を比較し、それぞれの違いについて簡単に解説していきます。
- 求人媒体の違い
- エリアの違い
- 料金の違い
求人広告代理店と直販(メーカー)との違い1.求人媒体の違い
求人広告代理店と直販の違いとして求人媒体の違いがあげられます。
求人広告代理店の場合は複数の求人媒体を取り扱っているため、複数の求人媒体を比較して運用してくれるのが特徴です。
広告代理店は複数の求人媒体に詳しいため、採用目的に合わせて求人メディアを選べたり、複数のメディアを組み合わせて効果的に運用したり、複数の求人メディアを比較して運用してくれます。
自社のサービスを取り扱っている直販と異なり、客観的な視点からメリット・デメリットを比較検討してくれることもポイントでしょう。
また広告代理店に任せることで、複数のメディアに求人を掲載する際、原稿の編集や管理などをメディアごとに行う必要がなくなり、大幅な工数の削減ができます。
反対に直販(メーカー)の場合は自社求人メディアのみを扱っているので、知識が豊富なことが特徴です。
直販しか知ることができない細かいオプションや最新の情報などを最大限に生かすことができるかもしれません。
また、キャンペーン情報やメディアのリニューアルなどの情報が伝わるのも早く、スピード感があるのが直販の特徴です。
求人広告代理店と直販(メーカー)との違い2.エリアの違い
求人広告代理店と直販は、利用可能エリアにも違いがあります。
直販は東京・大阪・名古屋などの大都市にしか拠点がなく、それ以外のエリアは求人広告代理店に販売を委託しているケースが多いのが特徴です。
そのため、企業のエリアによってはそもそも求人広告代理店しか選択肢がない場合があります。
求人広告代理店と直販(メーカー)との違い3.料金の違い
求人広告代理店と直販で、料金に大きな違いはありません。
求人広告代理店に複数の媒体を一括で発注依頼した場合は値引きに応じてくれる可能性があり、直販(メーカー)に依頼した場合、そのメーカーによる独自のキャンペーンで割引になる場合があります。
料金による違いはあまり見られないため、求人目的などでどちらを選ぶか検討しましょう。
求人広告代理店と直販(メーカー)どちらを利用するべき?
では、求人を外注する場合には、求人広告代理店と直販のどちらを選ぶといいのでしょうか?
求人広告代理店が向いている企業
求人広告代理店に向いている場合は以下の通りです。
- 複数の媒体に効率よく外注したい
- そもそも求人媒体ごとの特徴や違いなどの知識がない
- 採用業務を一括で任せたい
- 直販が対応していないエリア
求人広告代理店は数多くの求人媒体を比較、掲載が可能なことが直販との大きな違いです。そのため、複数の媒体に効率よく外注したい場合は求人広告代理店を選ぶといいでしょう。
他にも、そもそも求人メディアごとの特徴や違いなどの知識がない場合は、広告代理店のノウハウに任せると円滑に採用活動ができます。
また、先ほど説明した通り、直販は利用可能エリアが限られている可能性があるため、直販が対応していないエリアの場合は、必然的に求人広告代理店を選ぶことになります。
直販(メーカー)が向いている企業
直販(メーカー)に向いている場合は以下の通りです。
- 求人媒体にこだわりがある
- 1つ1つのメーカーの媒体について詳しく知って活用したい
直販(メーカー)の特徴として、1つ1つの求人媒体に詳しいことが挙げられます。そのため、求人媒体にこだわりがある場合や、1つ1つのメーカーの媒体について詳しく知って活用したい場合には直販を選ぶといいでしょう。
注意点としては、直販が対応していないエリアが存在するため、利用したいメーカーの直販が対応しているか事前に確認しておきましょう。
求人広告代理店を利用するメリット・デメリット
ここからは、広告代理店や直販などに求人広告を外注するメリットやデメリットを具体的に解説します。
求人を広告代理店などに外注するメリット・デメリットは以下の3つです。
- 必要な業務に時間と人員を割くことができる
- 運用ノウハウがたまっている
- 客観的な視点から対応してくれる
- 手数料が発生する
- 自社にノウハウがたまらない
- 費用対効果がわるくなることも
求人広告代理店のメリット
まずはメリットから紹介していきます。
メリット1.必要な業務に時間を割くことができる
広告代理店などに求人広告の運用を依頼するメリットとして、本当に必要な業務に時間や人員を割けることが挙げられます。
実際に求人広告の運用を自社で行うとなると、求人媒体への原稿投稿・編集、サイトの立ち上げ、webサイトや広告の運用など、業務が多くて大変です。
企業の採用業務を削減することで、事業を伸ばすことに優先的に時間と人員をかけることができます。
人員不足や担当者不在により採用に手が回らない場合には外注するといいでしょう。
メリット2.専門的な知識やノウハウがある
広告代理店にはこれまでの運用経験から多くのノウハウがたまっているため、自社に求人広告のノウハウがまったくなくても、広告代理店に任せることで一定の成果を出すことができます。
求人の募集目的に応じて利用媒体、メディアの機能・キャンペーン、サイトの運用などの最適解を提案してくれるでしょう。
メリット3.客観的な視点から対応してくれる
求人を広告代理店に外注せずに自社で行う場合、他社の採用活動との比較がしにくいことから、自社の採用活動を適性に評価することが難しく、過大評価・過小評価してしまうことが少なくありません。
これでは、採用に関する課題や問題点が発見しにくく、改善がなかなか進まないままの状況が続いてしまいます。
一方で、求人を広告代理店に外注する場合、何社もの採用活動を経験しているため、自社の求人活動に対して客観的に評価を下すことができます。
その結果、採用状況の課題や問題点を一早く発見し、早期改善できるでしょう。
求人広告代理店のデメリット
求人を広告代理店などに外注することはさまざまなメリットがある一方で、デメリットがあるのも確かです。
ここからは求人広告代理店に求人を外注するデメリットについて、改善策も紹介していきます。
デメリット1.手数料が発生
求人広告代理店などに求人を依頼するということは、当然ながら手数料がかかります。
ただ、効率的な広告運用をしてくれるのは確かなので、求人広告のノウハウを持たないまま自社で試行錯誤しながら運用するよりも、トータルコストを抑えられる可能性があります。
反対に求人広告についてのノウハウを持っている企業であれば、自社での求人広告運用の方がコストを抑えることができるでしょう。
デメリット2.自社にノウハウがたまらない
求人を広告代理店に任せきりにしてしまうと、自社にノウハウをためることができない可能性があります。
その一方で、広告代理店とのコミュニケーションをうまく取れば、ノウハウを教えてもらうことも可能です。
短期的に求人を募りたい場合にはノウハウがたまらなくても問題ないかと思いますが、長期的に求人を募るためノウハウをためていきたい場合は、広告代理店に教えてもらいながらうまく活用するといいでしょう。
そのため広告代理店を選ぶ際には、担当者との相性が非常に重要になります。
デメリット3.費用対効果が悪くなることも
求人広告代理店に広告運用を依頼することは、求人の成果が広告代理店の実力に左右されることになります。
実力や実績が乏しい広告代理店に依頼してしまうと、成果が出ないまま手数料や掲載料など日々のランニングコストだけが消えていく可能性も0ではありません。
解決策として、広告代理店を選ぶ際には実績が十分な広告代理店を慎重に選ぶか、結果に対して費用を払う成果報酬型のサービスに求人の外注を依頼するといいでしょう。
広告代理店を選ぶ6つのポイント
ここまで、自社の求人を外注する場合のメリット・デメリットについて解説してきました。
ここからは、上記のメリット・デメリットを踏まえた上で、どのような求人広告代理店を選べばいいのか解説していきます。
自社の求人広告を一任する広告代理店を選ぶことは、そのまま採用活動の成果につながるため、慎重な見極めが必要です。
- 企業としての信頼はあるか
- ノウハウやスキルは十分か
- 求人広告の質は問題ないか
- 担当者との相性はどうか
- データを提示してくれるか
- 手数料はどうか
これらを複数の広告代理店で比較しながら、自社に合う企業を探していきましょう。では、上記6つのポイントについて具体的に解説していきます。
広告代理店を選ぶポイント1.企業としての信頼はあるか
まずは会社として信頼できそうかを調べる必要があります。
最もわかりやすいのは、企業のホームページを確認することです。以下の項目を見れば、企業にどの程度の信頼があるかの参考になるかと思います。
- 法人かどうか
- 設立はいつか(経験年数は長いか)
- 従業員数はある程度在籍しているか
- 所在地はどこか
- 実績はあるか
- 企業理念は信頼に値するか
- そもそもホームページはしっかりと作られているか
求人広告代理店に限らず、他社との契約の際には企業の信頼をまず調べるといいでしょう。
ほかにも、SNSでの発信や、広告代理店自身の採用ページはしっかりしているかなどを確認するのも、信頼を測ることができるかもしれません。
広告代理店を選ぶポイント2.ノウハウやスキルは十分か
求人広告の運用に関するスキルやノウハウが十分にある企業かを確認しましょう。せっかく求人広告代理店に依頼するのであれば、自社よりもノウハウがないと意味がありません。
ホームページなどで実績を確認するか、ホームページでわからなければ直接尋ねてみるのもいいでしょう。
他にも以下のような方法で、広告代理店のノウハウやスキルの有無を確認できます。
- 求人広告代理業がメインの事業かどうか
- 依頼したい求人は対応可能エリアに含まれているか
- 取り扱う求人媒体は多いか(十分な比較ができるか)
- 最新の情報やツールに対応できているか
- 人事や労務の知識を持っているか
- 問題点や改善点を指摘してくれるか
- 運用のメリットだけでなくデメリットも伝えてくれるか
特に、ハッキリと問題点を指摘してくれる広告代理店を選ぶことをお勧めします。
求人広告代理店に依頼することは「客観的に求人広告の評価をしてくれる」メリットがあるためです。
広告代理店を選ぶポイント3.求人広告の質は問題ないか
広告代理店を選ぶポイントとして制作する求人広告の質が挙げられます。
「自社の求人をしっかりとPRしてくれそうか」「成果が出る求人広告の運用をしてくれそうか」などが事前に確認できると安心できますよね。
具体的な確認ポイントとしては、これまでに制作した原稿を見せてもらうといいでしょう。実績に自信がある広告代理店の場合は快く見せてくれることが多いです。
また、求人広告代理店によって得意な媒体などもあるので、過去の実績を確認しながら、依頼する求人を得意としているかどうかも確認するといいですよ。
広告代理店を選ぶポイント4.担当者との相性はどうか
求人広告代理店を選ぶ際のポイントとして重要なのが担当者との相性です。
担当者とのコミュニケーションが円滑であればあるほど、より要望の細かいニュアンスまで伝えることができます。
また、先ほども伝えたように、担当者から求人広告のノウハウを教えてもらうことも可能ですので、担当者との相性は慎重に見極めましょう。
- 連絡がスムーズか
- 問題点を指摘してくれる担当者か
- デメリットまで伝えてくれるか
- さまざまなアイデアを提案してくれるか
具体的な確認のポイントとしては以上の4つです。広告代理店との意思疎通を円滑にすることが、求人広告で成果を出すポイントです。
広告代理店を選ぶポイント5.データを提示してくれるか
求人広告に限らず、広告の運用にデータは不可欠です。
例えば、依頼する前には「この広告代理店に依頼するとどれほどの成果が望めるのか」、依頼中は「現在の求人広告運用の問題点はどこか」などをデータで提示してくれると、依頼する側も安心して任せることができますよね。
求人メディアへのアクセス数や応募数などの数字から、問題点や改善点を指摘してくれる広告代理店であれば、まず安心でしょう。
広告代理店を選ぶポイント6.料金は適正か
求人広告代理店に依頼する際に大切なのは「どれくらいの費用でどれくらいの応募が見込めるか」という費用対効果が重要です。
あとから「こんなに費用がかかるなら自社で求人広告を運用したほうが良かった」とならないように、手数料や広告掲載料、見込まれる費用対効果を確認しておきましょう。
おすすめとしては、成果報酬型のサービスに外注を依頼することで費用対効果がわかりやすく、1人当たりにかかる採用コストの計算も容易になるため、料金を確認する際には1つのポイントにしましょう。
求人広告代理店を利用するべき企業
求人広告代理店を選ぶ際のポイントは理解できたでしょうか?こちらが望む成果を適正な価格で出してくれる求人広告代理店を慎重に選ぶことが重要です。
では最後に、求人広告代理店などに求人広告を外注するべき企業を解説していきます。
- 十分な知識やノウハウがない企業
- 求人に手間をかけたくない企業
- 現在の運用に効果が出ていない企業
自社がどちらに適しているのか確認してみてください。
広告代理店を利用するべき企業1.十分な知識やノウハウがない企業
求人広告を自社で運用するとなると、やはり知識やノウハウが必要になりますよね。
求人広告代理店に依頼するメリットとして、さまざまな求人広告の運用ノウハウを保有していることが挙げられます。
自社に求人広告のノウハウが十分でない場合は求人広告代理店に依頼するといいでしょう。
求人広告代理店からノウハウを教えてもらえることもあるので、求人広告を積極的に外注することをお勧めします。
広告代理店を利用するべき企業2.求人に手間をかけたくない企業
求人に手間をかけたくない場合も、やはり外注するといいでしょう。
求人広告に関するさまざまな業務を一括して広告代理店に任せられることに加え、経験とノウハウで効率的に求人業務を進めることができるので、本当にやるべき業務に手間と時間を割くことができます。
広告代理店を利用するべき企業3.現在の運用に効果が出ていない企業
現在の求人広告運用に効果が出ていない場合も、求人広告代理店などに外注を検討してください。
「求人媒体に掲載しても応募が来ず費用対効果が悪い」「採用コストがどうしても高い」など採用に関して困っている場合、現在の採用活動に問題がある可能性が高いので、外注などの対策を取るといいでしょう。